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『わたしたちのまちの憲法 ニセコ町の挑戦』

“まちづくりの絵地図”はどのようにしてできたか

『わたしたちのまちの憲法 ニセコ町の挑戦』
  • 木佐茂男・逢坂誠二 編出版:日本経済評論社
  • 発行:2003(平成15)年3月
  • 本体価格:2,000円
わたしたちのまちの憲法 ニセコ町の挑戦 表紙

二人の編者のうち逢坂誠二氏は、1994(平成6)年に北海道ニセコ町町長に就任し、現在3期目を務める。日本広報協会発行の月刊『広報』2002(平成14)年10月号「首長に聞く」にもご登場いただいた。同町は2000年12月、全国で初めて自治基本条例を制定した(「ニセコ町まちづくり基本条例」、施行は2001年4月)。もう一人の編者、木佐茂男氏は、同町広報公聴検討会議座長を務め、条例づくりに深くかかわった。

「どんなに小さな森であっても、草木の繁茂する暗く鬱蒼とした場所に入ると、多くの人は不安を感ずる。この森を歩くときに、たとえ絵地図のような簡単なものでもよいから、何らかの情報があれば、少しは安心できるはずだ。(略)ニセコ町まちづくり基本条例は、この森歩きの絵地図のようなものだ。森歩き(まちづくり)の理念や基本的な考え方、そして具体的な手法を定めることをめざした」(逢坂氏「はしがき」より)。

こうして始まった条例づくりについて、逢坂町長誕生の経緯から条例成立までをルポ風に追っているのが第1部。2部では、まちづくり基本条例の今後を展望している。
逢坂町長が役場に就職し、町長選立候補に至るまでの流れが興味深い。ふるさと創生一億円事業による気づき、住民とのネットワークづくりに奔走した企画広報係長時代、そして出馬表明。行政パーソンにとっては“元気の出る”一冊。