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『脱広告 超PR』広告を信じなくなった消費者を動かす「連鎖型」IMC

「お知らせ」から「提案」へ、「伝える」から「動かす」へ

『脱広告 超PR』広告を信じなくなった消費者を動かす「連鎖型」IMC
  • 著者:山田まさる
  • 発行:ダイヤモンド社
  • 発刊:2009年7月
  • 価格:1,680円(税込み)
『議会改革白書 2009年版』表紙

2008年度のPR(パブリックリレーションズ=広報)業界の市場規模は741億円と、前回調査の06年度に比べ約13%増加(日本パブリックリレーションズ協会調べ)。不況で企業が広告出稿を減らす中、商品やサービスの認知度を高める手段として、企業広報への需要が高まっているという。

「広告を大量に投入して、認知率を高めて売る」というシンプルな戦略は通用しない時代。広告枠に縛られず(脱広告)、また、従来のPRとも一線を画した(超PR)、「連鎖型統合マーケティング・コミュニケーション」(連鎖型IMC)を、本書は提言する。

従来型と「連鎖型IMC」の違いは、「すり込み型(お知らせ型)」か、「提案型(連鎖型)」かの違いによる。「伝えること」を目的に情報の提供を繰り返す(刷り込む、お知らせする)従来型に対して、連鎖型では「人を動かす」ことを目的に、説得力のある情報によって動機づけとなる「提案」を行い、さらに、情報が連鎖(受信者が発信者となる多層間の情報伝播)する仕組みをつくることによって、人々の行動につなげていく。

発売から50年以上たつホットケーキ製品のケースでは、親子でホットケーキ料理を楽しむことが子どもの情操教育にもつながるという実験結果を基に、マスコミ発表などを通じて、ホットケーキと消費者との新たな関係を提案。その結果、定番商品にもかかわらず、また材料費高騰による実質値上げにもかかわらず、売り上げが前年を上回るなどの効果を上げた。こうした“脱広告” “超PR”で成功した事例が豊富に紹介されている。

著者の山田まさる氏は、皮膚の代謝が正しく機能しなくなる病気で難病に認定された「魚鱗癬(ぎょりんせん)」の啓発活動において、日本PRアワードグランプリ・日常広報部門最優秀賞を受賞。商品やサービスだけでなく、社会的な課題に対しても“脱広告” “超PR”は有効である。

 

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