コラム

トップページコラム広報の現場から > 市民が読みたくなる広報紙

市民が読みたくなる広報紙

  • 榎本 薫
    埼玉県八潮市企画部広聴広報課市民の声をきく担当・広報担当主査
写真:広聴広報課のスタッフ
広聴広報課のスタッフ。
左から2番目が筆者。

「何を伝えたいんだ、これじゃ内容が理解できない、だれも読んでくれないよ」。広報紙の編集作業中に飛び交うことばである。

広報を担当し始めたころ、いや、今でも、どんなにか、関係者のプライドを傷つけ、傷つけられることか。

八潮市は、面積18.03平方キロメートル、人口約8万人で、埼玉県の東南部に位置し、東京都心から15キロメートルの距離にある。2005(平成17)年8月、首都圏北東部を縦断する「つくばエクスプレス」の開業により、八潮駅と東京の秋葉原駅は17分で行き来できるようになった。これらの要因もあり、住宅・マンションが建設されて、人口が増加中である。そのため、多くの自治体でもそうであるように、多くの行政課題があり、挙げたらきりがない。

まちづくりは、住民の理解を得られないと進められない現実があり、「住民参加」から「住民参画」、さらに「住民との協働」ということばが叫ばれてきた。「住民との協働」を進めるためには、そのことについての行政情報が市民に十分知らされていなければならず、その主となる媒体の広報紙やホームページが大変重要な役割を果たす。

広報担当は、一般雑誌と異なって、住民の興味をそそれない内容を多く紙面に掲載することから、「手に取ってもらい、開いてもらい、読んでもらうこと」を常に意識することが必要となる。

本市では、2007(平成19)年の秋、異例ではあるが市長が自ら会議の座長となり、市民の代表3人と、学識経験者として大学教授及び(社)日本広報協会にご参加いただき、市民政策提言会議なる広報紙づくりの勉強会を開いた。

その中で、紙面の改善方策や市民が参加する手法など、貴重なご意見をいただき、早速、できることを広報紙づくりに取り入れた。やりがいと同時にプレッシャーも感じている。そして、今、来年度に向けて、紙面の構想を練っている。

 

えのもと かおる

1979年、八潮市役所に入所。
2003年4月から、広報関係(広報紙、ホームページ、市民生活ガイドブック、パブリシティなど)、広聴関係(市民の声ボックス、各団体からの要望・要請など)、相談関係(法律相談、くらしの相談、税理士相談など)を担当。

ページトップへ