広報ライブラリー
『200字からの伝わる文章料理法 朝日新聞記者のうまい文章術』
公開日 : 2025年12月25日
著者:真田正明
発行:さくら舎
発行:2025年8月
価格:1,760円(税込み)
誰かに“食べさせたくなる”文章づくりを
著者は、朝日新聞の記者や論説副主幹を経て、現在は文章教室の講師を務める。ベテランの元記者が実感しているのが、「文章を書くことは料理に似ている」ということ。
「料理と同じで、一口食べて『まずい』と思われたら、それ以上読んでもらえません。食いつきやすく、最後まで読んでもらうためには工夫がいります。食べやすく、おいしいこと。そして何かのためになる、つまりおなかが 膨 れ、体の栄養にふくなることが必要です」(はじめに)
9 章構成で、「買い出しの仕方」(第2章)、「包丁の使い方」(4 章)、「一品料理でも満腹」(6 章)、「ひと振りで味に深みを」(8 章)など、章立てからも料理を意識させる。取材したり、情報収集したりするのは「食材の買い出し」、それを整理したり、頭に記憶したりするのは「冷蔵庫での保管」、テーマを考えるのは「冷蔵庫を開けて中にある食材を見て、メニューをひねり出す」、調理を終えたら「段落ごとにきれいに盛り付け」、客に出す前の最後の確認「推敲は欠かせません」など、料理と文章づくりを重ねた表現が豊富。また、食べやすい大きさに刻む「一文一メッセージ」、文章構成を三つに整理する「三種盛り」、書き出しに気を配る「一口目に集中する」など、料理にたとえて文章づくりのポイントを語る。
本書が対象とするのは、文章を書き慣れていない人や、もう少しうまく書きたいと思っている人。いわば、「一流の食材を集めて調理するプロの料理人ではなく、スーパーのお買い得品を見て毎日の献立に頭を悩ます人」(同)。少しでもおいしく作るため、また、台所に立つのが楽しくなるためのヒントを提供する。
- 月刊誌「広報」2025年11月号掲載