自治体広報トピックス
「県政とじっくり向き合ってもらう」ポッドキャスト番組を配信中
兵庫県
公開日 : 2026年2月25日
兵庫県は昨年10月から、尼崎市出身で元AKB48の福留光帆さんがメインホストを務めるポッドキャスト(音声)番組「ヒョーゴ★トーク」を配信しています。全20回で毎週1回配信。県が力を入れている施策をテーマに、福留さんが県職員とともにフリートークで深掘りしながら紹介。音声を通じて「リスナーとじっくり向き合うことができる」ポッドキャストの特性を生かすことで、若者や兵庫県に関心が薄い人にもアプローチできる番組を目指しています。
〝タイパ〞の時代だからこそ
ポッドキャスト(Podcast)は、インターネットを通じて配信される音声コンテンツ。リスナーはポッドキャスト対応アプリで好きな時間に好きな場所で聞くことができ、家事や通勤中など何かをしながらでも楽しめます。
「ヒョーゴ★トーク」は2026年3月までの全20回の予定で配信中。1回20〜30分の構成で、メインホストの福留さんと、広報広聴課職員の石本康輔さんが、県政に関わるテーマを基に、フリートークで語り合います。毎週火曜日の朝5時に最新回を配信。番組制作では、ポッドキャスト制作に実績のあるFM放送局、J―WAVE(81・3FM)が協力しています。
初回となった2025年10月21日配信のエピソード1は、「どうして兵庫県が福留光帆とポッドキャスト?」がテーマ。AKB48時代に兵庫県代表として活動し、「兵庫の情報は職員さんに負けないくらいある」と語る福留さんに、県では「兵庫の良いところも、悪いところもズバズバ言ってほしい」と期待を寄せます。また、ポッドキャストを活用するねらいについて石本さんは、「〝タイパ〞の時代だからこそ」と語ります。
「SNSやショート動画など、広報にもタイムパフォーマンスが求められる時代ですが、行政には、『なぜその施策を行うのか』『県民の暮らしにどうつながるのか』という、短尺では伝えきれない〝背景や思い〞があります。そこで、各メディアの中でも、リスナーがコンテンツとじっくり向き合うことのできるポッドキャストで番組を立ち上げました」(石本さん)
聞き手の「体感」と「理解」を促す
番組は今年1月までに14のエピソードを配信。各回のテーマは県の特徴的な施策を中心に、例えば、暑さに強い品種として兵庫県が9年の歳月をかけて開発したお米「コ・ノ・ホ・シ」や、阪神・淡路大震災を経験していない若者たちによるプロジェクト「リメンバー117」、幅広い森林のプロを育てる「兵庫県立森林大学校」、地域の課題解決に結びつけて活動する人を県が応援する「すごいすと」、高校生が自分でテーマや行き先を決めて海外で学ぶ「高校生チャレンジ留学」、大阪・関西万博関連事業として始まった「ひょうごフィールドパビリオン」など、県民だけでなく県外の人にも関わりのある、幅広いテーマを取り上げています。
これらさまざまなテーマに対して福留さんは、尼崎に暮らしていた頃のことなど自身の経験をもとに、時には関西弁を交えながらトーク。県を一つのパビリオンに見立て、地域の営みの現場を体感できる「ひょうごフィールドパビリオン」に関しては、城崎温泉や淡路島など県内のおすすめスポットを紹介したり、「高校生チャレンジ留学」に関しては若者の挑戦に関し、これまでの自身の活動を踏まえて、「何かに情熱を注げたこと自体がかけがえのない財産」とアドバイスしたりしました。
「このように、県の取り組みを一方的にお知らせするのではなく、リスナーの『体感』と『理解』を促す広報で伝えたい」と語る石本さん。「単なる事業の紹介ではなく、『夢を追いかけること』や『旅のおもしろさ』など、リスナーが一緒に考えられる内容を出発点にすることで、行政の取り組みや課題をリスナーに体感してもらいながら理解できる内容を意識しています。あえて台本を最小限にし、ホストが本音で話せるようにすることで、若者や兵庫県に関心が薄い方なども楽しみながら対話できる番組を目指しています」(同)
「兵庫県ってちょっといいかも」という声も
これら番組に対するコメントも増えており、「番組を聞いて初めて考えた」「自分の暮らしも県に支えてもらっているんだなと気がついた」「タレントのトーク目当てで聞き始めたけど、兵庫県に興味を持った」など県の取り組みに対する声も届いています。
1月6日配信のエピソード11では、番組初のゲストとして、プロ野球・阪神タイガースの近本光司選手が出演。淡路市出身で、高校・大学・社会人・プロと兵庫県を拠点にプレー。グラウンド以外でも、理事を務める団体を通して、スポーツを通じたつながりづくりや、子どもたちの学びを支援している近本選手が、経験することの大切さや兵庫へ思いを語りました。番組には、近本選手の人柄にひかれたという感想のほか、近本選手が「(プレーや活動で)恩返ししたい」と語る兵庫について、「兵庫県、見直しました」「兵庫県から世界へ羽ばたく若い世代を心から応援しています」など、共感を示すコメントも見られました。
「『兵庫県ってちょっといいかも』と思っていただけたらという番組のねらいどおり、事業や施策の認知にとどまらず、兵庫県の考えや思いへの共感に少しずつつながってきています」(同)
こうした効果を踏まえ、県では今後、音声コンテンツのさらなる活用も考えています。「今後も多様な事業を取り上げながら、より対話できる内容を目指し、行政の施策を『他人事』から『自分たちが関わる話』へと変えていければと思っています。そのために、音声メディアという利点を生かし、県内の大学などで配信してもらうことなども検討しています。リスナーと県との新しい関係性を築くプラットフォームとしてこれからも大切に育て、その先にある『各事業の円滑な実施』という広報本来の役割をしっかり担っていきたいと考えています」(同)
県が行う多くの施策について学んだ福留さんには、番組の最終回で、自身が考えた県の事業案を発表してもらう予定です。
月刊誌「広報」2026年2月号掲載