自治体広報トピックス
「土木広報大賞2025」を決定
公益社団法人土木学会
公開日 : 2026年4月16日
公益社団法人土木学会は、土木に関する優れた広報活動や作品を顕彰する「土木広報大賞2025」の各賞を決定し、公表。3月に表彰式を開催しました。
国や自治体企業や市民団体などから幅広い応募
土木広報大賞は、各地域で展開されているさまざまな広報活動のうち、暮らしを支えている「土木」の役割や意義、魅力などを広報している活動または作品などで、他団体の模範となるもの、他団体への展開が期待されるものなどを取り上げ、顕彰しています。
5回目となる今回は、国や地方公共団体、教育機関、民間企業、市民団体など幅広い層による、全国から88件の応募がありました。選考委員会(委員長:田中里沙・事業構想大学院大学学長)による選考を経て、最優秀賞1件、優秀部門賞6件、準優秀部門賞7件、特別賞1件の計15件を選出しました。最優秀賞は、地域建設業を舞台にしたショートドラマ「つくみの風」を制作した一般社団法人大分県建設業協会津久見支部が受賞しました。
3月16日に土木学会講堂で開催された表彰式では、はじめに、土木学会の木村嘉富副会長(一般財団法人橋梁調査会専務理事)が挨拶。木村副会長は、広報に欠かせない三つの点について強調しました。「一つは、広報は相手に対して行動変容を促すこと、二つ目は、ゆえに広報は相手の立場に立って行うこと、そして三つ目は、何よりも広報を担当する方が楽しむこと。今回の審査を通じて、皆さんが楽しんで広報活動を行っていることが伝わってきた」と述べました。
続いて、田中委員長が全体講評を述べました。初回から審査委員長を務める田中氏はこれまでを振り返り、「広報にはたくさんのツールあり、土木の分野でも、多様なコミュニケーションツールを関係者の皆さんが開発、活用されて、土木の魅力を多くの人に広めてこられた。その効果もあって、インフラをつくり、支え、担うことで未来をつくってくださる方々への尊敬の念や応援の気持ち、また、そこに自分も関わりたいと思う気持ちなどが年々高まっていると感じる」と述べました。
その上で、「それらを社会全体や、より大きな機運醸成としていくには広報の力がどうしても欠かせません。今回の土木広報大賞で、企画や作品のアプローチ、その成果を発表されることで、また新たな発見が生まれ、自身の活動に取り入れたり、意見交換したりして、お互いの知見を高めていっていただければ」と、今後への期待を示しました。
建設業やインフラの重要性と併せて地域や人々の魅力も描く
最優秀賞を受賞した、一般社団法人大分県建設業協会津久見支部制作による「地域建設業を舞台にしたショートドラマ『つくみの風』」は、大分県津久見市を舞台に、建設会社に勤める若手職員の仕事ぶりや日常を通して、建設業の魅力やインフラの重要性を伝えていく内容のショートドラマ。1本2分弱の動画11本がユーチューブやインスタグラムなどで公開されています。
受賞作品について田中委員長は、「主人公の目を通して、地域を支えているのは、建設業やインフラであり、これらがなければ、日常もなければ未来もないということを思わせる、このドラマの根底に流れるものが多くの人に伝わった。当たり前にあるものが当たり前であるためには、誰かの力が必ず寄与していることを気づかせてくれた。業界関係者だけでなく、地域に暮らす人々みんなで担っていくべきであり、関わりを持つべきという、そうした枠組みや環境をつくられたことが素晴らしい」と評価しました。
受賞者を代表して挨拶した津久見支部の伊東支部長は、「土木技術者、技能者を一人でも多く仲間に入れたいという思いで、このショート動画を制作した。最初は皆に見てもらえるか心配だったが、津久見の良さと仕事内容の良さを通じて、いろいろな方から評価していただいたことに感謝したい」と語りました。
表彰後の、受賞団体によるプレゼンテーションでは、「建設業の魅力を伝えるだけでなく、地域の魅力、生活している人の魅力もセットにして伝えていく、というねらいから、シナリオとして構成しやすく、視聴者に感情移入しやすいツールとしてショートドラマを選択したこと」、「動画の制作と並行して、所属する建設会社が自ら発信できるよう、広報やSNSの勉強会を実施し、その活動が広がっていること」などが報告されました。
受賞したショートドラマは、YouTubeチャンネル「つくみの風」などで視聴できます。
月刊誌「広報」2026年4月号掲載